2018年7月28日放送。
日本史に見る健康科学。
多摩大学客員教授 河合敦先生の授業です。
265年にわたって政権を握っていた徳川家、実は将軍の多くは長寿。
将軍の10人は50歳以上、特に家康75歳、家斉69歳、慶喜77歳と長生きでした。
実は家康は、健康オタクだったらしいですよ。
長寿の偉人から学ぶ健康法
徳川家康の麦飯
徳川初代将軍。75歳。
ナスの粕漬や焼き味噌などの発酵食品を好み、毎食、麦飯を欠かしませんでした。
麦飯には、食物繊維はビタミンB1が豊富で、便秘に高血圧症に効果が期待できます。
また、家康の食のこだわりは2つ。
季節ハズレのものは食べないこと。冷たいものは食べないこと。
北条早雲の梅干し
戦国の武将。88歳
よく食べていたのは、多くの効能を持つ万能食材。梅干し。
平安時代、コレラが流行った時には、みな薬として買い求め価格が高騰しました。
クエン酸と塩分が多いので、食中毒予防になります。
免疫力を高め、血流促進効果も。
大久保彦左衛門のかつお節
徳川家に仕えた武将。80歳
戦の際のエネルギー食に、かつお節。
戦国時代は「かつお節=勝男武士」で、縁起物として扱われていました。
イノシン酸とペプチドが含まれ、全身の細胞を活性化させ、疲労回復を助けます。
新選組の健康診断
1865年西本願寺、医師・松本良順よる健康診断が行われました。
新選具隊士170人中、70人が病気。不衛生な環境のためです。
衛生管理を指導、大掃除をさせたそうです。
健康診断のはしりと言われています。
伊達政宗の脈拍
独眼竜と呼ばれた仙台藩の武将。70歳
体調管理のために、毎日同じ時間に、脈は測っていました。
脈を測るのは、体温・血圧同様のバイタルサイン(体の指標)。全身の状態を知る大切な行為です。
平賀源内のエレキテル
江戸時代にはオランダから西洋医学が入ってきました。
エレキテルは摩擦起電器。
今でいう低周波マッサージ器に近い物。患者の痛む部位に当てていました。
多摩大学客員教授。
1965年、東京都生まれ。早稲田大学大学院博士課程単位取得満期退学(日本史専攻)
著書も多数あります。
逆転した日本史~聖徳太子、坂本竜馬、鎖国が教科書から消える~ (扶桑社新書)
日本史は逆から学べ 近現代から原始・古代まで「どうしてそうなった?」でさかのぼる [ 河合敦 ]