フルタチさん
気遣い・忖度・おもてなし…過剰なニッポン社会を徹底検証SP!
コンビニのお辞儀問題とか、くじの景品を取ってくる問題とかは気になりました。
どんなに混んでレジ待ち行列が出来ていても、お辞儀しないとすぐクレームになると思います。
いつから日本はこんな、クレームにあふれた社会になってしまったのでしょう?
でも、クレームはマイナスばかりじゃない!
次の飛躍のためのチャンスになることもあるのです。
クレームがヒントになったヒット商品を紹介します。
日清食品 チキンラーメン
クレーム「CMみたいにきれいに卵が乗らない」
今ではすっかり当たり前になった「たまごポケット」は、このクレームから生まれました。
卵をラーメンの真ん中にきれいに乗せるために、麺の中央にくぼみをつけたのです。
これで安定して、卵が乗るようになりました。
見た目もおいしさだと、1年かけて開発。すべての工場のラインを改修。
時間もお金もかけて導入しました。
導入した2003年、売り上げは過去最高に!
最近は「CMのようなきれいな白身にならない」というクレームに、「綺麗なたまごプロジェクト」が進行中。
実現するまでは、熱湯を優しく白身に直撃させる方法で乗り切りましょう。
メディアサポート 洋型霊柩車
クレーム「霊柩車を見ると気分が悪くなる。なるべく見たくない」
それで採用されたのが、宮などの装飾を全くなくした、黒一色のシンプルな洋型霊柩車。
今では、昔からの宮付き霊柩車は全体の1%。月1000件中3件。少ないですね。
子どもの頃は、霊柩車を見ると親指を隠すとかやっていたけれど、今は本当に見かけなくなりました。
派手過ぎて一撃で霊柩車とわかってしまうタイプは、火葬場の近隣住民や、家族葬をされる方にも避けられるそうです。
マックス フラットクリンチ
クレーム「ホチキスで止めると膨らんで書類がかさばる」
オフィス用品文具大手のマックスは、針のふくらみをなくしたフラットクランチを開発。
ホチキスを直角に曲げてとめる、世界初の技術です。
ホチキスでとめた書類を積み上げ時に、厚さは今までの約25%減!!
また、食品業界など金属を使いたくないという要望に応えた、「P-KISS(ピーキス)」も開発されています。
紙の針を使って止めるホチキスなので、シュレッター時にもいいですね!!
花王 シャンプー・コンデショナーのボトル
クレーム「シャンプーする時、目をつぶっているから、コンディショナーと間違える」
日用品メーカーの花王は、シャンプーのボトルの横に刻みを入れました。
頭部にも刻みが入っています。触るだけで判別できるようにしたのです。
メーカー独自の調査では、約6割がシャンプーとコンデショナーを間違えたことがあると回答。
それを受け、約2年間の開発を経て、判別できる容器が生まれました。
花王がすごいのは、利用者のことを考え、特許の技術を放棄したこと。
他のメーカーにも提案し、今では主要メーカーほぼすべてのシャンプーに刻みが出来ています。
写真はうちのシャンプー(左)です。気にしてなかったあ。みなさんも見てみてくださいね。
三和交通 ゆっくりボタン
クレーム「もっとゆっくり走ってほしい。運転手に言いにくい」
三和交通では、助手席の後ろ、後部座席から押せる場所に、ゆっくりボタンを設置。
ボタンの下には、「ボタンを押すといつもよりゆっくり丁寧な運転を開始します」と書かれています。
全470両全てに搭載しているそう。お客様に言いにくいことをわざわざ言わせたくないという考えで始まりました。
三和は神奈川県のタクシー会社です。乗る機会がある方は、チェックしてみて下さいね。
インサイトテック 不満買取センター
クレームはアイデアの宝庫! 今やクレームも金になる時代です!
不満をセンターに書き込むと、人工知能が判定して、数円で買い取ってくれます。
集まった不満を企業や自治体に販売し、新たな商品・サービス開発に活用されるのです。
この不満買取センターの取締役の方は、
『マーケティングの潮流が「○○が欲しい」「○○だったらいいのに」という、お困り事起点のマーケティングに変わってきている中で、不満の声というのが商品開発にヒントになる』
とお話しされていました。
買い取った不満は、1日約1万件/累計約650万件
一例をあげると「パンの包装が丁寧すぎてレジが行列」という不満。人工知能の査定額は7円でした。
人工知能の査定は、不満の場所・日時・商品名など、状況や対象が明確だと高評価です。
不満がお金になるなんて知らなかった!今度何か不満があったら、書き込んでみようかな。