2019年7月30日
国算理社英、学校の先生が生徒に教えたい!
日本の食を変えたスゴイ発明品BEST20が発表されました。
1位予想は、納豆? インスタントラーメン?
結果をお伝えします。
1位 カップヌードル(1971年誕生)
世界初のカップ麺。
世界80以上の国と地域で販売されている、日本を代表する発明品。
3分で美味しいラーメンが食べれる!
発明したのは、日清食品創業者・安藤百福氏。世界初のインスタントラーメン「チキンラーメン」も開発。
発売当時の値段は、1つ100円(チキンラーメンは25円)。
好景気に沸いた当時の日本は、海外に目が行っていました。
社会の先生は、メイドインジャパンを感じさせなかったことで人気になったのではと指摘。
ヌードルというネーミングや、西洋のお皿モチーフに似せた金の模様、外国人が登場するCMなど。
理科の先生は、3分で湯戻りする中間保持構造がスゴイと評価。
カップの下と上で麺の密度を変えて、均等に湯戻りする構造になっています。
瞬間油熱乾燥法や、カップをかぶせて収納するなども、日清が生んだすごい技術。
被災地では非常食としても役に立っています。
2位 ボンカレー(1968年誕生)
発売当時、賞味期限は3か月(現在は1年)。
当時は「3か月も保存できるのはおかしい」と思われたそうです。
長期保存可能でも、保存料は使われていません。
レトルト食品は、法律で保存料を使ってはいけないと定められています。
医療機関で使われる点滴液の殺菌技術を応用し、長期保存できるレトルト技術を開発しました。
レトルトの定義は、120℃で4分以上、加圧・加熱殺菌。この条件だと、全ての微生物が失活します。
レトルトは独特な臭いが発生するので、カレーの香辛料で臭いを消しました。
2003年には、電子レンジで調理できる袋を開発。蒸気口からは、レトルト臭も逃がします。
3位 納豆
世界に誇る発酵食品。
納豆は大豆を藁で包んで発酵させたもの。
誕生には様々な説がありますが、縄文・弥生時代と言われています。
住居にひいた藁に大豆をこぼし、食べたらうまかったというのが一説。
江戸時代になると、しょう油の普及で庶民の朝食の定番になりました。
4位 ポカリスエット(1980年誕生)
水分補給の常識を変えた発明。大塚製薬が開発。
スエットは、汗の水分を補給するという意味。
ポカリは響きの良さでつけられました。
熱中症という常識を世に広めました。
それまで運動中は水を飲まないため、熱中症の患者が多かったのが、こまめな水分補給を推奨。運動中の熱中症患者が減りました。
5位 コンビニおにぎり(1978年誕生)
コンビニおにぎりは、はじめセブンイレブンで誕生。
包み方を工夫して、パリパリの海苔がご飯に張り付くようにして大人気になりました。
1979年には、引っ張るだけの「おにぎりQ」が発売。
進化をとげながら、今のコンビニおにぎりに。
6位 ふえるわかめちゃん(1976年誕生)
理研ビタミンが開発。
理研は理化学研究所が正式名称。色々な研究をして、近代日本に貢献しました。
それまでわかめは味噌汁にしか使われなかったのが、わかめ料理が増えました。
すぐ使えるようにした衛生処理と、10数倍にも増える乾燥技術がスゴイ!
カールさせて乾燥するので、表面積が増えて早く水で戻せます。
ふえるわかめちゃんのおかげで、わかめラーメンや、わかめうどん、わかめサラダが生まれました。
7位 コシヒカリ(1944年誕生)
新潟県の、日本を代表するお米。
新潟県魚沼地方は、雪解け水が多い地域。栄養が豊富で、美味しいお米ができます。
コシヒカリは、日本で1番作られているお米。
2番目に作れらている「ひとめぼれ」、3位の「ヒノヒカリ」も、コシヒカリの子ども。
開発中は終戦間際。米は味よりも大量収穫が求められていました。
それがコシヒカリの誕生で、「日本の米=おいしい」の常識を作りました。
病気に弱く、稲が倒れやすいという欠点を克服して、美味しいお米を全国に広げました。
8位 サラダチキン(2001年誕生)
鶏のむね肉を加工。サラダに合うチキンが名前の由来。
鶏胸肉は、筋肉を作るたんぱく質が豊富。
発明は、株式会社アマタケ。
真空状態の釜の中で肉が膨張する時に、調味料が中まで浸透。
水蒸気を使ったスチームオーブンで加熱することで、肉汁を閉じ込め、日本人が好きなジューシーな仕上がりに。
9位 パンの缶詰(1996年誕生)
3年間ふわふわの状態を保つ、缶に入ったパンの非常食。
非常食でも美味しい、賞味期限3年のパンです。
発明は、株式会社パン・アキモトの秋元社長。
前年の阪神・淡路大震災の光景を見て、被災者のために役立つパンをと開発しました。
パンは缶詰ごとオーブンで焼きますが、特殊な紙を入れることがポイント。
紙のおかげで、平均的に水分を蒸らすことができます。
10位 ミツカンのお酢(粕酢)(1804年誕生)
酒粕から生まれたミツカンのお酢。
社会の先生は、新しいものを生み出すパイオニア精神を学んでほしいと言います。
お酢はもっと昔からありました。鎌倉武士はお酢をなめながらご飯を食べていたそうです。
江戸時代、米酢が不足した際、余っていた酒粕を使いお酢を作ったのが、ミツカンのお酢のすごいところ。
マーケティングリサーチし、お酒から酢を作り、握り寿司と共にヒットしました。
11位 サトウのごはん(1988年誕生)
ご飯を炊く=時間がかかるという考えを変えた発明。
電子レンジですぐに美味しく。
炊く前のご飯を殺菌して、無菌状態の米を炊くことで、10か月の長期保存を可能にしました。
パックに鉄の粉を入れることで、さらに保存期間を伸ばしました。
鉄は酸素を結合しやすいので、パックの中の酸素と結合し、菌が繁殖しにくい状態になります。
12位 味の素(1909年誕生)
Umami(うまみ)は世界に通じる!
日本10大発明家の一人。東京帝国大学理学部教授・池田菊苗博士が、湯豆腐を食べている時、昆布だしの味に疑問を持ち研究をした結果、昆布だしのグルタミン酸が旨いと感じる成分と発見。
甘味、苦味、酸味、塩味の4つの味覚に「うま味」があることがわかりました。
味の素はうま味の調味料。
「UMAMI」として、100以上の国と地域で発売されています。
材料はサトウキビ。発酵法で、微生物を使って作られます。
13位 しょうゆ(1254年頃誕生)
発明は偶然。
金山寺味噌(もろみ味噌の一種)の副産物が美味しかったので、しょう油として作られるようになりました。
発明は鎌倉時代ですが、庶民の広まったのは江戸時代。
今の千葉県野田市が産地に。
寿司と言えばなれずしだったのが、握り寿司も誕生。
うなぎの蒲焼きや天ぷら、そばは江戸料理と呼ばれ、しょう油と同時に普及しました。
14位 まいたけの栽培技術(1983年誕生)
高級食材で高価だったのが、大量生産されて安く手に入るように。
今ではまいたけは、100~200円で購入できますが、30年以上前は1キロ1万円。
まいたけはマツタケよりも貴重で、見つけた人が喜びで舞い踊ったというので、「舞茸」と呼ばれるようになりました。
栽培は屋外ではなく、室内で。
温度・湿度・光・風をコントロールし、山の環境を完全再現しています。
15位 かまぼこ(1115年頃誕生)
魚が取れすぎると捨てるしかなかったのが、魚肉の保存ができるように。
世界では、カニかまがブーム!
英語でカニかまは、Surimi(スリミ)で通用し、世界20か国以上で販売されています。
カニカマの材料は魚の冷凍すり身と卵白。
色はパプリカとトマトなどの天然色素を使用。
低脂肪で高たんぱく、筋肉を作るたんぱく質が豊富。
16位 インスタントトコーヒー(1899年誕生)
海外のものというイメージですが、実は日本の発明品。
お湯をかけるだけでコーヒーに。
インスタントコーヒーは、実は失敗から偶然生まれました。
発明したアメリカで活躍した科学者・加藤サトリ博士は、元々緑茶を粉末にする研究をしていた方。
緑茶の粉末化がうまくいかず、コーヒーで試したことろ成功したそうです。
インスタントコーヒーはCMの影響で、1970年代、日本に広まりました。
”新聞、トースト、ネスカフェ~”のCMで、日本の食文化まで変えました。
17位 こんにゃく
ヘルシーでローカロリー、腸の調子をよくし、ダイエットにも。
バラエティ豊か。刺身でも、煮物でも美味しい。
一年中食べられるようになったのは、江戸時代の発明。
材料のコンニャクイモは、低温に弱く腐りやすい保存にむかない食材。
ひじきなどの海藻を粉末にしたものを混ぜて、黒いこんにゃくを作ります。
18位 お茶づけ海苔(1952年誕生)
お湯をかけるだけで美味しい、永谷園のお茶漬け。
お湯をかけるだけで、冷えたご飯が美味しく生まれ変わる!
保温機能のある炊飯器や電子レンジがない時代、ご飯は余ったら冷えて硬くなり捨てられることもありました。
具材は、海苔、あられ、緑色の粒。
緑の粒は味のベース。抹茶、昆布粉、塩、砂糖などを混ぜて作られます。
粉のままだと湿気を吸うので、同じ味を保つため顆粒状にしました。
あられはカリカリ食感だけでなく、湿気を抑える乾燥剤に近い役割を果たします。
19位 ガリガリ君(1981年誕生)
ソーダ味は青というのは、スゴイ発明。
ソーダの色=青のイメージは日本だけ。
ガリガリ君ソーダ味は、外で遊ぶ子どもの食べてもらいたいと、空と海をイメージして作られました。
青色は、スピルリナ(藻)、紅花、クチナシの天然原料から作られています。
かき氷とアイスの2層構造が、かき氷を片手で食べられる秘密。
20位 ヤクルト(1935年誕生)
理科の先生が絶賛。
病気にならないようにしようという、予防医学を世に広めました。
世界39の国と地域で、1日4000万本販売される大ヒット商品。
代田稔博士がヤクルト創始者。
昭和初期に、乳酸菌入りの飲み物は全くありませんでした。
乳酸菌は悪玉菌を抑制し、善玉菌を増やします。
ヤクルトの乳酸菌シロタ株は、胃酸に負けない乳酸菌。ヤクルト1本に200億個入っています。
社会の先生は、ヤクルトレディに注目。
乳酸菌は英語で、ラクティッド アシッド バクテリア。
バクテリアという名前が海外で悪いイメージ、海外ではなかなか売れてませんでした。
ヤクルトレディで対面販売し、広まるきっかけに。
また、ヤクルトレディは、女性の社会進出を後押ししました。
まとめ
1位 カップヌードル
2位 ボンカレー
3位 納豆
4位 ポカリスエット
5位 コンビニおにぎり
6位 ふえるわかめちゃん
7位 コシヒカリ
8位 サラダチキン
9位 パンの缶詰
10位 ミツカンのお酢
11位 サトウのごはん
12位 味の素
13位 しょうゆ
14位 まいたけの栽培技術
15位 かまぼこ
16位 インスタントコーヒー
17位 こんにゃく
18位 お茶づけ海苔
19位 ガリガリ君
20位 ヤクルト
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