世界一受けたい授業「推し、燃ゆ」宇佐見りんの授業!推しは人生を豊かにする?

推し、燃ゆ表紙

2021年3月27日

世界一受けたい授業 「推し、燃ゆ」

”推しは人生を豊かにする”

現役大学生作家・宇佐見りん先生の授業です。

本を読んでみた感想ものせています。

参考にしてください。

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世界一受けたい授業「推し、燃ゆ」

ストーリー

物語の主人公は、高校生のあかり。

通っている高校でも家庭でも「普通」のことができず、常に生きづらさを感じている。

唯⼀の生きがいは、ある男性をアイドルを推すこと。

「推しを推すことがあたしの生活の中心で絶対で、それだけは何 をおいても明確だった。中心っていうか、背骨かな。」

しかしその推しが、ファンを殴ったことで炎上。芸能界引退を発表。

生きがいである推しを失い、あかりはどう生きていくことになるのか?というストーリー。

推しとは?

推してるメンバー=推し

あかりにとって、ダメな自分でも、全身全霊で打ち込めることがあると教えてくれた存在。

「推しは自分を肯定して愛してくれることはないけれど、否定もされない。その距離感が自分に自信がない時に救われる」と先生はお話されていました。

アニソンのロックスターLiSAさんの推しは、フィギュアスケートの浅田真央さん。

推しとは違くても、目標を持つことは大事。

日本人2人目のノーベル生理学・医学賞受賞の山中伸弥教授の目標は、日本人初のノーベル生理学・医学賞受賞の利根川進教授。

先生はどんな人?

1999年静岡県生まれ、神奈川県育ち。

小学生からお話を書くことが好きな子どもでした。

中学生は演劇部に入部。このころから見た夢をメモするように。

高校生になると毎日日記を、別の人の物語として書くように。

現在大学生。

小学生の頃から今でも続けていることは、自分への手紙。

先生も8年間推している俳優がいますが、誰かは秘密。

自慢できるくらい鼻がよく、嗅覚にたよって小説を書いていると言ってもおかしくないと言います。

まとめ

宇佐見りん先生の世界一受けたい授業。

2019年、『かか』で第56回文藝賞、史上最年少で第33回三島由紀夫賞を受賞。

2021年、2作目の長編小説『推し、燃ゆ』で第164回芥川賞を受賞。

芥川賞は、綿矢りさ、金原ひとみに次ぐ、歴代三番目の若さでの受賞です。

『推し、燃ゆ』は、累計発行部数47万部をこえるベストセラー。

2021年本屋大賞の候補にもなっています。

「推し、燃ゆ」私も読んでみました。

正直、ちょっと読むのが辛い本でした。

推しに夢中になる女子高生が主人公と言うことで、もっとキラキラした感じかと思ったら、ずいぶん違いました。

つまらないわけではないし、読みにくい文章でもないですが、読むのがしんどい。

そして読んでもしんどい…、読み終わってもしんどい…。

主人公の女子高生が生きるのがしんどそうで、読んでいるこっちもしんどくなるんですよね。

ちなみに私には推しはいません。

共感しきれないところもしんどかったです。

第155回芥川龍之介賞受賞作、村田沙耶香さんの「コンビニ人間」をちょっと思い出しました。

「コンビニ人間」も、周りと同じように生きられない女性が主人公。

普通は何かを、考えさせられるお話です。

「推し、燃ゆ」の主人公は、普通になれず、勉強も何もかもうまくこなせません。

でも、推し活では周りからも一目おかれる存在で、才能を発揮しています。

「コンビニ人間」の主人公も普通ではないけれど、マニュアル通りに動くコンビニではしっかり働くことができます。

そのあたり、似ているんですね。

「コンビニ人間」の最後、一度は普通に合わせて生きようと思った主人公は、自分が何者であるかを自覚します。

一般的なハッピーエンドじゃないかもしれませんが、私はとても納得したラストでした。

普通じゃなくても、輝ける場所で才能を発揮したらいいのです。

「推し、燃ゆ」のラストは、「コンビニ人間」ほど突き抜けて自覚するものはありません。

でも”これがあたしの生きる姿勢”と思うのです。

あのラストをどう解釈するのかは、推しがいる人、いない人でも違いそうですね。

ぜひ読んでみてください。

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