2018年7月28日
世界一受けたい授業
カラテカ・矢部太郎さんの特別授業。
コミックエッセイ「大家さんと僕」で、手塚治虫文化賞短編賞を受賞。
芸人として初の快挙です。
大家さんとのエピソード
矢部さんの住まいは、1軒屋の2階。
1階には高齢の大家さんが住んでいます。
「ごきげんよう」とあいさつする上品な女性です。
大家さんのおせっかい
仕事を終え帰宅し部屋の電気をつけると「おかえりなさい」と言われたり、洗濯物を畳まれていたり、最初は大家さんをおせっかいと思っていました。
実は大家さんのやっていることは、全て相手のことを考えてのこと。
そこに気づいてから、矢部さんにも変化が起きたそうです。
おせっかいな気持ちが広がれば、虐待や孤独死などもなくなるかもしれません。
漫画を描こうとしたきっかけ
大家さんが87歳の時、初恋の思い出を聞きました。
「87歳の夏は今しかないのですものね」と言う大家さん。
87歳でも新しい恋をしようとする大家さんを見て、40歳の僕が新しいことに挑戦しない理由はないと、マンガを描こうと思ったそうです。
人との上手な付き合い方
人の嫌なことが目に付く時は?
日々の交流で大家さんの事を知るようになり、受け入れることができるようになります。
コミュニケーションが大事ですね。
矢部さんは、静かに台本を読んでいる時に、下の大家さんがテレビを見ている音が聞こえてきたら、自分も同じ番組を見るのだそうです。
ちょっと嫌な相手の事も、楽しめるようになるといいですね。
人間にとって一番嬉しいことは?
必要とされることが、1番嬉しい。
大家さんは自分を必要としてくれたそう。新しい電話の使い方や庭の草取りなど、やれることはしたそうです。
一緒に鹿児島旅行まで行きました。
大家さんにとって、矢部さんは家族に近い存在なのですね。
気を張らずに付き合える
大家さんがサプライズで、誕生日をお祝いしてくれました。
ケーキではなく、おはぎに仏壇用のロウソク。
次の年のお祝いは、さくらんぼのパックにロウソクが刺さっていたそうです。
自分の行動や発言が、相手がどう思うか気にしない大家さんのおかげで、矢部さんも気を張らずに付き合えるそうです。
まとめ
矢部太郎さんはお笑いコンビ・カラテカのボケ担当。
個人的には、2004年の大河ドラマ「新選組」で、やたらひ弱な壬生浪士役で出演していたのが印象的。
2007年には、気象予報士の資格を取得。
お笑い、俳優、気象予報士に漫画家と、マルチな才能を発揮しています。
「大家さんと僕」は私も読んでみました
ずっと話題になっているのは知っていて、気になっていたのです。
大家さんは「ごきげんよう」があいさつ。
タクシーで伊勢丹に乗り付けて、お買い物する優雅な方。
そして、いつもマイペースで、ちょっとお節介。
今時の人からしたら、相当メンドクサイ大家さんなのでしょうけど、矢部さんがだんだん大家さんに魅了されていく様子が面白いです。
ある日、矢部さんが夜帰宅すると、1階に電気がついておらず、夕刊もポストに入ったまま。
矢部さんは、心配しぎて夜も眠れません。
翌日、不動産屋さんと中に入ろうとします。
なかなか、ここまで大家さんを心配してくれる人はいませんよね。
ところが、家には入ろうとしたところで、大家さんが帰宅。
昨日お友達と盛り上がって、そのまま京王プラザホテルに泊まったとのこと。
周りの心配をよそに、やっぱり大家さんはマイペース。
その時の矢部さんのつぶやきは「それは僕が知る限り最高齢の朝帰りでした」
ほのぼのした絵と、お茶目な大家さんと、矢部さんのつぶやきが、とっても和みます。
疲れた時にオススメの一冊です。
矢部さんのお父さんは絵本作家・やべみつのりさん。
杉浦宏脚本の紙芝居で、第34回高橋五山賞奨励賞を受賞している方です。
絵が上手なのは、お父様譲りなのですね。
よかったらこちらもどうぞ。
以上、ふう@FuuNikkiがお伝えしました。
最後までお読みいただきありがとうございます。